現在、私は67歳です。福岡支店において定年を2回迎えました。一瞬、どういうことかと不思議に思われるかもしれませんが、当時は60歳での定年制が敷かれており、1年毎の嘱託契約での雇用でした。そのころ国が65歳定年制を推奨していたこともあり、ご存知のように大和ハウスグループは他社よりも先駆けて65歳定年制を一早く導入しました。幸いにも嘱託契約が半年も経たないうち解かれ正社員として再雇用されることになり65歳まで勤めることができました。幸いにも多くの社員の方に2回も、盛大な送別会をして頂き大変申し訳ないのと感謝の気持ちは今でも変わりません。
65歳の定年直後は何か仕事をしなければと思いに駆られ、知人の紹介でシニアビジネスを立ち上げないかと話しを持ち掛けられ私自身、多少なりと福祉に関しての知識があった事もあり、紆余曲折してシニア向けのNPO法人を立ち上げました。内容はシニアが困っている相談窓口の組織です。勿論、無料ですが、専門分野である不動産会社(土地処分)、福祉施設事業者(介護に合った施設紹介)、弁護士(相続)等へ話を繋ぎ、そこからビジネスに結び付けるものです。しかし、実際に活動するとなるとハードルが高く現在、休眠状態です。長い間、組織の下で働いた者にとって事業を立ち上げることの難しさを痛感しました。
定年して2年が過ぎた今、怠け癖がついたのかわかりませんがストレスを溜めることなく自由を満喫しております。それは、現役時代に営業で培った人脈の仲間達、学生時代の仲間達、会社先輩・現役の仲間達、正調安木節福岡同好会の仲間達(ドジョウスクイ、日向ひょっとこ踊り)その他と、このようにして私にとって気のおけない仲間が7のグループとして連なっております。飲み会、ゴルフ、旅行、勉強会、その他、色々と口実つけて声を掛けて頂き、時間が許す限り参加し今のところ飽きることなく、面白おかしく過ごさせて頂いております。
そのなかで私の活動一つである正調安木節福岡同好会を例に挙げますと3年前、現役時のお客様から誘われ面白半分で入会しました。しかし、中に入れば意義が深く、会員数は24名でうち女性が半分以上を占め、私は2番目に若い方です。いまもって続けられるは、会員の皆さんはとっても優しく学識も高く、又経験豊富で教えを乞う事も多々あり私の生き方に大いに役立っております。そのほか、老人ホームにおいてボランティア活動を月に平均1回、また時として町の文化祭出演の要請がかかることもあります。それぞれ皆さん大喜びし同時に感謝の言葉も頂き充実感で一杯なることもあります。又、正調安木節においても段級称号があり、昨年11月に正調安木節2段の称号も頂きました。
次に、別の活動グループ仲間である中小企業の社長さん達と日本の労働者不足の問題に直面していることから、今年の1月ビジネスチャンスの勉強の一環として外国人雇用の関係でベトナムへ同行し、現地の方と交流する機会を与えて頂き貴重な経験もしております。
この様に例は他にもいくつもありますが、定年後でも出会いを大事にしていく事はあたり前ですが自分を成長させる意義あるものとして考えさせられる事もしばしばあります。そして、これからも縛られることなく私のライフプランから調整できる自由な時間を最大限に活かし、今迄で経験したことのない事をもっと広げていける様に、多くの人と積極的に関わりをもち、新しいものにチャレンジしていきたいと思っております。
最後に、長生きする秘訣は万葉集に歌われておりますように『黒髪に白髪交り老ゆるまでかかる恋にはいまだ逢はなくに』つまり、解釈によりますと『黒髪に白髪が交じる老年の今日まで、これほどの恋にはいまだ出逢ったことがありません』のようです。皆さんこの様にすばらしい人生がくるかもわかりません。ポジティブに生きていこうではありせんか。
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